自治体のネーミングライツが売れ残る3つの理由 — 「民間目線」で見直す募集の作り方
ネーミングライツの公募を出したのに応募がゼロだった——実はこれ、珍しい話ではありません。そして売れ残りの原因は、多くの担当者が考える「価格が高すぎたから」ではないことがほとんどです。この記事では、全国の募集を見てきた仲介の立場から、売れ残る募集に共通する3つの理由と、明日から直せる改善策を紹介します。
理由1: そもそも企業に届いていない
最も多い原因がこれです。自治体ホームページへの掲載と記者発表だけでは、意思決定者である企業の経営者やマーケティング担当者の目にはまず触れません。彼らが毎日見ているのは業界ニュースであり、営業パーソンからの提案資料であり、SNSです。
募集は「公示」ではなく「営業活動」と捉え、企業側に届くチャネル——経済団体、金融機関のネットワーク、仲介サイトへの掲載、対象業種への直接アプローチ——を組み合わせる必要があります。
理由2: 権利内容が企業目線で設計されていない
「施設名の命名権を付与する。愛称板1枚を設置できる」——これだけの募集要項をよく見かけます。しかし企業の担当者は、この情報だけでは社内の稟議を通せません。
来場者数や通行量などの露出データ、看板の位置と写真、式典やイベントでの扱い、ロゴ使用の範囲。「上司を説得できる材料」まで用意されている募集は、それだけで応募のハードルが大きく下がります。
理由3: 価格と期間に根拠が見えない
年額の根拠が施設の維持費からの逆算だけになっていて、市場価格とかけ離れているケースです。類似施設の成約事例と比べて明らかに割高だと、企業は「検討の土俵」にすら載せてくれません。価格の決め方は適正価格の算定方法の記事で詳しく解説しています。
明日からできる3つの改善策
- 提案募集型(民間提案)の窓口をつくる — 施設を指定して待つのではなく、企業側からの逆提案を受け付ける。新宿区・柏市・名古屋市など多くの自治体がすでに導入しています
- 権利をパッケージで見せる — 看板・式典・優先利用・SNS発信をセットにし、露出データを添える
- 外部のネットワークを使う — 仲介サイトへの無料掲載や、企業リストを持つパートナーとの連携で「届く募集」に変える
よくある質問
一度売れ残った施設を再募集してもよいのでしょうか?
問題ありません。むしろ権利内容や価格を見直した上での再募集は成約率が上がる傾向にあります。「何を変えたか」を明確にして再発信することが大切です。
応募はなかったが問い合わせは数件あった場合、どう見るべきですか?
価格や条件が惜しかった可能性が高いサインです。問い合わせ企業に個別にヒアリングし、条件を調整した随意の協議に切り替えられないか検討する価値があります。
外部の仲介を使うと費用がかかりませんか?
成功報酬型の仲介であれば、成約しない限り費用は発生しません。ネーミングノートでも施設の募集掲載・ご相談は無料です。
まとめ — 売れないのは施設のせいではない
売れ残りの大半は、施設の魅力不足ではなく「届け方と見せ方」の問題です。逆に言えば、そこを直せば同じ施設でも結果は変わります。施設・自治体向けの無料相談では、募集要項の添削から企業への届け方まで具体的にご提案しています。


