サブネーミング(副広告)とは|AGFフィールドに見る命名権の応用事例
スタジアムや大学施設の命名権というと、施設全体に1つの企業名がつくイメージを持たれがちですが、実は敷地内の一部だけに別の企業の名前をつける「サブネーミング(副広告)」という手法もあります。代表例が、味の素スタジアムの敷地内にある「AGFフィールド」です。この記事では、サブネーミングの仕組みとメリット、導入時の注意点を解説します。
サブネーミングとは
サブネーミングとは、施設全体の名称(メインのネーミングライツ)とは別に、敷地内の特定のエリアや別棟の施設に、もう一つの企業名・ブランド名を付与する手法です。メインスポンサーとは異なる企業が、施設の一部分に絞って命名権を取得できるため、施設側にとっては収益機会を増やせる仕組みになります。
味の素スタジアム × AGFフィールドの事例
味の素スタジアム(東京都調布市、運営:株式会社東京スタジアム)は2003年3月、日本の公共施設として初めてネーミングライツを導入した施設として知られています。本体契約はその後も更新を重ねており、2024年1月には第5期契約が更新され、2024年3月から2029年2月末までの5年間、契約金額10億5千万円で継続しています。
この味の素スタジアムの敷地内にある西競技場には、本体契約とは別に命名権が導入されており、「AGFフィールド」という愛称がついています。日テレ・東京ヴェルディベレーザの本拠地としても利用されているこの西競技場は、味の素スタジアム本体とは独立した命名権契約のもとで運営されている、サブネーミングの代表例といえます。
サブネーミングのメリット
- 施設全体の収益機会が増える — メインスポンサーの契約とは別に、敷地内の別区画で追加の命名権収入を得られます。
- 企業側は低コストで導入しやすい — 施設全体を冠するメインの命名権に比べ、サブネーミングは対象範囲が限定される分、契約金額を抑えやすい傾向があります。
- ターゲットを絞った露出ができる — 練習場やサブグラウンド、特定の競技専用エリアなど、狙いたい層に近い場所を選んで露出できます。
前回の記事で紹介した、大学の講義室・実験室単位の命名権も、建物全体ではなく一部区画に絞って命名を行うという意味では、サブネーミングと同じ発想に基づく仕組みです。詳しくは大学・教育機関の命名権プログラム設計の記事をご覧ください。
サブネーミング導入時の注意点
- メインスポンサーとの契約内容を確認する — メインの命名権契約に、施設内の他エリアへの命名を制限する独占条項が含まれていないかを事前に確認します。
- 業種のバッティングを避ける — メインスポンサーと競合する業種の企業がサブネーミングを取得すると、双方にとって望ましくない状況になりかねません。募集前に業種の調整ルールを定めておくことが望まれます。
- 名称の分かりやすさを保つ — 施設全体の名称と部分施設の名称が両方存在することで、利用者が混乱しないよう、案内サインや地図表記を整理しておく必要があります。
サブネーミングを含めた命名権の契約設計でお悩みの施設運営者様は、味の素スタジアムの事例を詳しく解説した事例研究記事もご参考ください。
サブネーミングとメインの命名権は同時に導入できますか?
施設の契約内容次第です。メインスポンサーとの契約に独占条項がなければ、敷地内の別エリアに追加でサブネーミングを導入することが可能です。
サブネーミングの契約金額はメインより安くなりますか?
一般的には対象範囲が限定される分、メインの命名権契約より金額を抑えやすい傾向にありますが、施設の規模や露出効果によって幅があります。
どんな施設でサブネーミングが向いていますか?
練習場やサブグラウンド、特定の競技専用エリアなど、施設内に独立した機能を持つ区画がある場合に導入しやすくなります。
自施設でのサブネーミング活用をご検討の方は、無料相談フォームからお問い合わせください。


