【事例研究】西宮浜総合公園 — ひとつの公園を8つの枠に分け、年10万円から売る

公園の命名権は、公園全体にひとつの愛称を付けるのが普通です。兵庫県西宮市の西宮浜総合公園は逆で、グラウンド、広場、トイレまで施設を細かく分け、それぞれ別の企業に売っています。年10万円の枠から年88万円の枠まで、ひとつの公園の中に価格帯の違う商品が並んでいる状態です。

いま動いている愛称と金額

施設愛称パートナー年額(税込)期間
多目的人工芝グラウンドベイコムフィールドベイ・コミュニケーションズ88万円令和5年4月〜令和10年3月
人工芝広場コモンズ・スポーツスクエアコモンズ45万円令和6年4月〜令和10年3月
バスケットボール広場EPIC DREAM COURTEPIC DREAM23万円令和5年4月〜令和10年3月

まだ空いている枠

施設最低募集金額(年額・税込)募集
競技用自転車広場20万円随時
スケートボード広場20万円随時
北多目的広場20万円随時
トイレ(北)10万円随時
トイレ(南)10万円随時

出典は西宮市の「ネーミングライツについて」と募集ページ(2026年9月16日更新)。

なぜ細かく分けるのか

  • 買える企業が増える。公園全体で年200万円だと応募できる企業は限られますが、年10万〜20万円なら地域の小さな会社でも手が届きます。
  • 客層の合う企業を呼べる。バスケットボール広場にはスポーツ関連の企業、というように、施設の利用者と企業の顧客を合わせやすくなります。
  • 合計額が積み上がる。契約中の3枠だけで年156万円。空いている5枠が最低額で埋まれば、さらに年80万円が加わります。
  • 終了日がそろえてある。愛称使用期間の終わりが令和10年3月31日に統一されており、次の一斉募集に切り替えやすい設計です。

気をつけたい点

枠を増やすと、看板の製作、契約の管理、問い合わせ対応の手間も増えます。また、同じ公園の中に愛称が増えすぎると、利用者が場所を覚えにくくなります。西宮市は市民会館ホール(年150万円)や公民館でも同じ制度を運用しており、担当課が一括で管理できる体制があることが前提になっています。

この事例から学べること

  • 売る側(自治体・施設):1施設1契約にこだわらず、広場・コート・トイレの単位で枠を作ると、買い手の裾野が広がる
  • 買う側(企業):公園全体は無理でも、自社の客層が集まる一角だけなら年10万〜20万円で名前を出せる
  • 価格の付け方:同じ公園でも、人工芝グラウンド88万円、広場20万円、トイレ10万円と、利用者数と目立ち方で差をつけている

自社や自施設に当てはめるとどうなるかは、予算シミュレーターで相場を確認するか、お問い合わせからご相談ください。

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